双子姉妹
本当はたったそれだけの会話でもとても嬉しい。


「心は涼太君の世話焼きって感じだよね」


「なにそれ。全然嬉しくない」


彼女とは程遠い存在に落胆してしまいそうになる。


「ところで、インスタの子とはどうなったの?」


「kohaちゃん? 毎日連絡してるよ」


「すごいね。やっぱり趣味が合うの?」


「うん! 好きなブランドや食べものも似てるし、会話が止まらないの」


そう言うと、柚は途端に怪訝そうな顔になった。


「本当に? それってなんか変じゃない?」


「変ってなにが?」


あたしは首を傾げてそう聞き返した。


「心の話に合わせてるだけってこと、ない?」


そう言われてあたしは瞬きを繰り返した。


「あたしの話に合わせるって、なんで?」

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