双子姉妹
「まずは指から順番ね。武人さんにはもっと誠実な人になってもらわないといけないから、曲がった部分は切り取らないと」


あたしはそう言い、武人の足の小指にノコギリを当てた。


そのまま一気に引くと肉と血が混ざって飛び散った。


ユキエさんが歓声を上げる。


ゾクゾクと体の芯から楽しい気持ちが湧きあがって来るのを感じた。


ストレスなんて一気に吹き飛んでしまう。


「あぁ、お嬢様あなたは思っていた通りの人だわ」


「なぁにユキエさん?」


「自分の欲望のままに動き、人を殺める事もいとわない。そんな、残酷な人だって意味ですよ。まさにこのお屋敷にふさわしい人です」


あたしはユキエさんの言葉を聞きながら、武人の小指を切り落としたのだった。




END
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