双子姉妹
「心ちゃん。写真を撮るなら綿あめを空に浮かべるようにして撮ったらいいよ」


小春ちゃんはそう言い、青空に綿あめを掲げて撮影をした。


今日は雲一つない晴天で、撮影が上手な小春ちゃんが撮った写真は、青空に綿あめが浮いているように見える。


「うわぁ! やっぱり上手だね!」


「えへへ、ありがとう。家ではやることがないから、いろんな写真を撮るようになったの」


「そうだったんだ」


自分が撮った写真と見比べてみても、やっぱり小春ちゃんの写真の方が可愛く撮れている。


おまけに美味しそうだ。


それからあたしたちは綿あめを食べながら街を歩いだ。


隣街だけどあまり来る機会がなかったので、歩いているだけでも物珍しいものが沢山ある。
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