双子姉妹
去年流行ったものから、今年でたばかりのものまである。


「すごい……」


ポカンとしたままそう呟いた。


それしか言葉が浮かんでこない。


ここはショップをそのまま持って来たような空間だ。


「そうでしょ? これ全部あたしのコレクションなの」


小春ちゃんは目を輝かせてワンピースを一枚手に取った。


「だけどね、あたし1人じゃとても着れないじゃない? つい買っちゃうけど、結局無駄になったりしてさ」


そう言い、手に取ったワンピースをあたしの体にあてた。


「うん! 思ってた通り心ちゃんにも良く似合うね!」


そう言われて頬が熱くなるのがわかった。


「そう……かな……?」


雑誌で見るのとは違う、実物は想像以上に可愛い。
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