双子姉妹
☆☆☆

翌日、教室へ入ると同時に千代と柚が駆け寄って来た。


昨日小春ちゃんに会ったことを知っているから、気になっているのだろう。


「おはよう2人とも」


「昨日どうだった!?」


朝の挨拶もなしに柚がそう聞いて来た。


「とっても可愛くていい子だったよ」


あたしはそう言い、綿あめの写真を見せた。


昨日撮った写真はこれ1枚だ。


「なにこれ」


千代が首を傾げて聞いてくる。


「昨日小春ちゃんと食べたの」


「隣街にできた綿あめ屋さんだよ」


柚がそう言った。


「へぇ。で?」


千代はすぐに綿あめに興味を失い、更にそう聞いて来た。
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