双子姉妹
「本当だよね。きっと立派な学食があるんだよ」


「学食ならうちの学校にもあるじゃん。レストランがあるんだよきっと!」


柚が大きな声でそう言った。


レストランか。


そうかもしれない。


小春ちゃんの家にも専属のシェフがいるだろうし、本当に住んでいる世界が違うということを思い知らされる。


小春ちゃんと自分を比べる必要なんてないのに、なんだか気分が落ち込んでしまう。


そんな時だった。


「なにこれ、N女の制服?」


と、後ろから声が聞こえていて思わず悲鳴を上げていた。
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