双子姉妹
いつの間にか涼太がすぐ近くまで来ていて、人のスマホを勝手に覗き込んでいたのだ。


「ちょっと涼太脅かさないでよ!」


「悪い悪い。なんかさっきから盛り上がってるから気になって」


そう言い、またあたしのスマホを覗き込んできた。


隠そうとしても、もう遅い。


お嬢様高校の制服に釘付けになってしまっている。


「この学校の制服ほんと可愛いよなぁ。なにお前、N女に友達いたのか?」


「涼太には関係ないでしょ」


冷たくそう言ってスマホをポケットに戻した。


これ以上詮索されて女の子を紹介しろとか言われたら、どうすればいいかわからなくなる。


「ばぁちゃんの家に行くときに時々見かけるけど、ほんとお嬢様って感じの生徒が多いよな。制服は可愛いけど、なんか気取ってて俺は無理」


涼太が何気なく言ったその言葉に、思わず顔がニヤけてしまった。
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