双子姉妹
「6月1日」


「嘘!」


あたしは驚いて大きな声を上げてしまった。


あたしの誕生日は6月2日なのだ。


そう伝えると小春ちゃんは同じように驚いてくれた。


「あたしたち、本当の姉妹じゃないよね?」


小春ちゃんが鏡の中のあたしへ向けてそう聞いて来た。


「あたしも今そう考えてたところ」


だって、あまりにもそっくりだ。


住んでいる所だってこんなにも近くだった。


誕生日だって、小春ちゃんが日付が変わる前に生まれて、あたしが日付が変わってから生まれたと考えれば双子であっても不思議じゃない。


「生まれた病院は?」


そう聞かれて、あたしはハッと息を飲んだ。


そうだ。


病院が同じなら更に信憑性が出て来る。
< 78 / 269 >

この作品をシェア

pagetop