加工アプリ
あたしは2つ目の菓子パンを頬張りながら加工アプリを使っていた。


自分の足をもっと長く、綺麗にしなくてはいけない。


いつか2人の身長に追いついて見下すつもりだった。


「おい、なにしてる」


聞きなれた声が聞こえてきてあたしはスマホから顔を上げた。


「桜井君……」


あたしはその顔に小さくため息を吐き出した。


「どうしてここに来たの?」


「教室にいないから探したんだ」


その返事にまたため息が出た。


「桜井君って、そんなにあたしのことが好き?」
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