沈黙する記憶
☆☆☆
駅前に近づけば近づくほど建物は高くなり、空は狭くなってゆく。
昼前だというのに人通りは多く、旅行かばんを持っている人が多く目に付いた。
「2手に別れて行動しようぜ」
人ごみに顔をしかめながら克矢が言った。
「そうだね。これだけ沢山人がいたら、一カ所探すだけでも大変だもんね」
由花の言葉に、あたしも頷く。
このメンバーだと、当然のように由花はさやと組み、あたしは克矢と行動するようになる。
克矢にも疑いの目が向けられている事を知っているあたしは、由花と一瞬目配せをした。
2人になると克矢が何かボロを出すかもしれない。
それを見逃さないようにしなきゃいけない。
「じゃ、12時にTストアで待ち合わせね。何かあったらすぐ連絡することにしよう」
「わかった」
あたしは頷き、そして由花とさやの2人と別行動をはじめたのだった。
駅前に近づけば近づくほど建物は高くなり、空は狭くなってゆく。
昼前だというのに人通りは多く、旅行かばんを持っている人が多く目に付いた。
「2手に別れて行動しようぜ」
人ごみに顔をしかめながら克矢が言った。
「そうだね。これだけ沢山人がいたら、一カ所探すだけでも大変だもんね」
由花の言葉に、あたしも頷く。
このメンバーだと、当然のように由花はさやと組み、あたしは克矢と行動するようになる。
克矢にも疑いの目が向けられている事を知っているあたしは、由花と一瞬目配せをした。
2人になると克矢が何かボロを出すかもしれない。
それを見逃さないようにしなきゃいけない。
「じゃ、12時にTストアで待ち合わせね。何かあったらすぐ連絡することにしよう」
「わかった」
あたしは頷き、そして由花とさやの2人と別行動をはじめたのだった。