沈黙する記憶
☆☆☆
それからあたしたちは夏男を車に押し込み、克矢と裕斗の2人で監視し、由花が警察を呼んだ。
あたしは車に戻ることはせず、白骨化してしまった杏の隣にずっと座っていた。
ゴミ袋の中には溶けた杏の皮膚や臓器がたまっているらしく、強烈なにおいを放っていた。
でも、あたしはそこから離れなかった。
ようやく見つけたあたしの親友。
最悪な事態で発見された杏。
不思議と、涙は出てこなかった。
この骨が本当に杏であるかどうか証明されるまで、きっとあたしは泣けないんだろう。
やがて遠くからパトカーの音が聞こえ始めたのだった……。
それからあたしたちは夏男を車に押し込み、克矢と裕斗の2人で監視し、由花が警察を呼んだ。
あたしは車に戻ることはせず、白骨化してしまった杏の隣にずっと座っていた。
ゴミ袋の中には溶けた杏の皮膚や臓器がたまっているらしく、強烈なにおいを放っていた。
でも、あたしはそこから離れなかった。
ようやく見つけたあたしの親友。
最悪な事態で発見された杏。
不思議と、涙は出てこなかった。
この骨が本当に杏であるかどうか証明されるまで、きっとあたしは泣けないんだろう。
やがて遠くからパトカーの音が聞こえ始めたのだった……。