沈黙する記憶
あたしは窓の外を見た。


真っ暗になった街のどこかに、杏はいる。


あたしでも1人で外にいれば危険な目にあうかもしれない。


杏はとても美人だ。


1人でフラフラと歩いていれば、いろんな危険が迫ってくるだろう。


「杏……戻ってきて」


あたしは窓を開け、暗い街へ向かってそう呟いたのだった。
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