浮気の定理
涼子はとりあえず傍観しながら真由の答えを待った。



「う~ん、彼氏……ではないかな?友達よ、と・も・だ・ち」



そう言い捨てて、店員の方に歩み寄る。



「予約してた吉岡ですけど」



そう言ってるのが聞こえた。



うまく逃げたな、と思いながら、三人で顔を見合わせる。



こっちだって~と、もうすでに店員について歩き始めてる真由の後を、3人は慌てて追いかけた。



奥まった場所にある個室に通されて、真由と桃子、涼子とありさで向かい合わせに座る。



いつも桃子の隣に座りたがる真由は、さっきのことなんかおくびにも出さずにご機嫌だ。
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