浮気の定理
「それにしても、あの雅人さんがねぇ~」



食後のコーヒーを一口飲みながら、ありさがそう呟く。



「まだ、決まったわけじゃないでしょ?」



涼子がそうたしなめるように言うと、真由が怒り心頭といった様子で口を挟んだ。



「もし本当なら、桃子も浮気しちゃえばいんだよ!

男友達だってたくさんいるんだし、その気になれば一人や二人すぐだよ!」



「こらこら、変なこと言わないの!

桃子は雅人さんが好きだから悩んでるんでしょ?

最近、うまくいってなかったのも自分のせいだと思ってるみたいだし」
< 14 / 730 >

この作品をシェア

pagetop