浮気の定理
「なんで……言ってくれないんだろうね?」



さっきの店もその人と行ったのかもしれないのに、真由は彼氏じゃないと否定した。



彼氏が出来たら、当然自慢げに報告してくれるんだと思ってたから、ちょっぴり寂しくなる。



それはみんなが同じ気持ちだったみたいで、誰もそれ以上は真由について口を開かなかった。



「じゃあ、また」


「うん、また来月ね?」


「じゃあね~、バイバイ」



それぞれがそれぞれの家庭に帰っていく。



学生時代の友達の顔から、妻の顔へ……
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