浮気の定理
デザートのココナツ風味のカボチャのプリンを、みんなが黙って口に運ぶ。



さっきまでの張りつめた空気が、デザートのおかげで少しだけ和らいだ気がした。



このまま終わらせても良かったのかもしれない。



だけど私はどうしても、桃子の今の現状が知りたかった。



山本と協力して桃子を助けようと思ったのはつい最近のこと。



今、彼は水落について調べてくれている。



まだ報告はないけれど、近いうちにわかるはずだ。



「桃子は大丈夫なの?……雅人さん、あれからどう?」
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