浮気の定理
彼は自分の稼いだお金で私や花を養ってるということを強調したがる。



だから私に自由なお金があるなんて知れたら、彼のプライドを傷つけるのは目に見えていた。



自分の管理下に私たちを置いておきたいのだ。



けれど彼に逆らわず、きちんと彼のために生活をしていれば、勇はとても優しい。



娘にもいい父親であることは間違いないのだ。



だから私さえ我慢すれば、とてもいい家族でいられる。



たまに息が詰まるけれど、彼を好きになって結婚したいと思ったのは私だ。



だから、このくらいのことは我慢しなくちゃならない。
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