浮気の定理
「真由、今日はうちに泊まっていきな?

うちならここからそんなに遠くないし、明日うちから会社に行けばいいでしょ?」



正直、引っ越しの準備をしているから家の中はグチャグチャだ。



でも、真由ならいいかと思えた。



「ほんとぉ?いいの?やったぁ!桃子んちぃぃ」



そう言って抱きついてくる真由を受け止めて、なんとか立たせて歩かせる。



「すみません、お会計お願いできますか?」



さっきのバーテンダーの彼にそう言うと、彼は見兼ねたように次回いらっしゃった時で結構ですよ?と言ってくれた。
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