浮気の定理
それでもそれだけで楽しかった。



キスどころか、体に触れることさえない関係。



純粋に会話と食事を楽しんで、帰ってくるだけの……それでもドキドキする時間。



こんな関係がずっと続けばいいと、自分勝手だけど思ってた。



仕事をしているときとは違う顔を私だけが知ってる。



そんな些細なことが嬉しくて気持ちが高揚するのがわかった。



「ママ、最近嬉しそうだね?なんかいいことあったの?」



そんな風に娘たちに言われてしまうほどに……
< 427 / 730 >

この作品をシェア

pagetop