浮気の定理
つまみやお酒を買い込んで、彼の部屋へと上がる。



部屋に上がるのは二回目だななんて思っていたら、あの日のキスを思い出してしまった。



きっと赤く染まっているだろう自分の顔は、今ならお酒のせいだと言い訳できる。



良かった……とほっとしながら、私はリビングへと入っていった。



それなりに盛り上がったあと、明日も仕事だからと、11時になるかならないかくらいでお開きにすることになった。



みんな酔っぱらっているから、当然片付けもしないでどんどん玄関の方へと向かう。



私はそれを見送りながら、食べ散らかしたものや、空き缶を片付けてから帰ろうと一人でリビングに留まった。
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