浮気の定理
「言っとくけど、会社のパソコンなら、もう手は打ってあるから」



僅かな望みを断ち切るべくそう言えば、水落は今度こそ何もかも無くしたように座り込んだまま放心していた。




この様子なら他に隠し場所はなさそうだ。



あとは仕上げにとどめを刺すだけ。



「わかったわね?もう職場で木下桃子に近付かないこと。それと、私のことも詮索しないこと。

もし、それを守らずにストーカー行為をするようなら、こちらにも考えがあるから。覚悟するのね」
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