浮気の定理
「うそ!おめでとう!真由~」



涼子がそう言って珍しく自分の隣に座る真由に抱きつけば、ありさもまた面白そうに口を挟んでくる。



「ちょっと!どこの誰なの?教えなさいよ~」



真由は心底うんざりした顔で、ジロッと桃子を睨んだ。



「だからやだったのにぃ……」



恨めしそうな真由の視線をスルーしながら、桃子は代わりにいろいろ教えてくれる。



「えっと、彼は山本って言って、私の元同僚なの

一回昔に紹介したことはあったんだけど、その時は付き合うってことにはならなかったみたいでね?

でも私は知らなかったんだけど、ずっと連絡は取り合ってたみたいで、今回ようやく付き合うことになったってわけ

ありさもずっと気にしてくれてたからね?

今日は報告するのすごく楽しみにしてたんだぁ」
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