浮気の定理
私はその間に夕食の準備をする。



定例会の時の定番であるいつものカレー。



「そうか、今日はいつもの集まりか」



花を抱いて洗面所から戻った勇は、カレーの匂いを嗅ぎながらそう言った。



「あ、うん」



「みんな元気だったか?」



「元気だったよ?真由に彼が出来たみたい」



「へぇ、あの子にね?」



自分から聞いたくせに特に興味なさそうにそう呟いて、勇は席についた。



「今日ねぇ、ばあばと折り紙したよぉ」



「そうか、上手に出来た?」



「うん!あとで見してあげるぅ」



「ありがとう、楽しみにしてるよ?」
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