浮気の定理
そこで息子が嫁に暴力を振るってること、このままだと娘にも手を出しかねないことを伝えたのだ。



義母は初めて聞く息子の状況に、声を詰まらせ泣いていたという。



そして自分の罪を、真由を相手に語り始めたのだ。



夫が浮気していて家に帰らない寂しさを、息子にぶつけてしまった過去……



けれど、殴った後に訪れる後悔の念。



ぐったりした我が子を抱き締めて、ごめんね?愛してると必ず言うことで、自分の罪が軽くなるような気がしたんだと……



真由は驚いたらしい。



涼子がされたことは、かつて自分が母親にされていたんだということに……
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