浮気の定理
しばらく歩いて辿り着いたビルの3階に、その店は入っていた。



お総菜を中心とした和食のビュッフェだ。



同じく和風で統一した、古民家のような内装が落ち着いた雰囲気を醸し出している。



テーブルに案内され、それぞれが好きな惣菜を取りに行く。



以前に母と来たことのあるありさのお気に入りは、16穀米とぶり大根だった。



各々が好きな物を持ち寄って、食事が始まる。



しばらくは映画の批評で花が咲いた。



特に真由の辛辣な批評は、ありさを苦笑させたけれど、本人も思ったより良くなかったね?なんて認める発言をしていたくらいだから、特に気にもしていないようだった。
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