R Y U S E I
「じゃあな、ゆい。
護衛つけとくから、
なんかあったら絶対言えよ」
うわ、
結菜にゲロ甘じゃん。
どうした、総長。
「っ、
護衛とかいらないってば!
…まあでも、
ありがとね」
「…また、放課後」
そう言って、
総長様は行ってしまった。
「シオンおはよ」
何でもなかったように、
結菜は席についた。
「おはよ、お姫様?」
結菜は、
少し顔を赤くしたあと
嫌そうな顔をした。
「…やめてよ。
姫とか柄にもない」
ギロっ
と睨みをきかせている。
「ごめんって
それで、大丈夫なの?」
まあ、何があったかは
聞かないけど。
私だってあんまり
関わりたくはない。
「うん、大丈夫。
みんなすごいいい人達」
結菜は嬉しそうな顔
をしている。
「ふーん、そっか。
なら、よかった」
結菜がいいんなら
それでいいや。