R Y U S E I




だけど、
そんな私には
なんにも残ってなかった。




勝手にヤケになって、
今まで自分はなにしてたんだろう。




私、バカだ。






高校に上がって、
初めての教室に入った時に
見つけた女の子。



透き通るような肌にかかる
真っ黒な髪に違和感を覚えた。




どんな子なんだろう。




見れば見るほど違和感ばかり。


この子、本当は
目が悪くないんじゃないかな。




思い切って話しかけて
みると、初めて目があった。




ドキッ




射抜くような瞳。


強い、強い目だった。





友達に、なりたい。

初めて自分から
そう思った。









< 23 / 85 >

この作品をシェア

pagetop