R Y U S E I
だけど、
そんな私には
なんにも残ってなかった。
勝手にヤケになって、
今まで自分はなにしてたんだろう。
私、バカだ。
高校に上がって、
初めての教室に入った時に
見つけた女の子。
透き通るような肌にかかる
真っ黒な髪に違和感を覚えた。
どんな子なんだろう。
見れば見るほど違和感ばかり。
この子、本当は
目が悪くないんじゃないかな。
思い切って話しかけて
みると、初めて目があった。
ドキッ
射抜くような瞳。
強い、強い目だった。
友達に、なりたい。
初めて自分から
そう思った。