R Y U S E I
 ̄ ̄ ̄ ̄
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「あれ、
おかえり、久遠」
帰ると新がゲームしていた。
「ただいま。
あれ、今日も
泊まりじゃなかったんだ?」
最近よく帰ってくるなぁ、
新は決まりの悪そうな
顔をしている。
もしかして、
「あー…、うん。
あの女、居るから」
やっぱり、結菜のことか。
実は新は相当な女嫌い。
どれだけ性格が良い女でも
ダメなもんはダメみたい。
「あーもう、
私の友達なんだから
せめて嫌な顔だけはしないでよ?」
「無理。」
無理っておい、
それくらい出来ないのか。
まあ、新は皆にこんな感じだから
大丈夫か。
それより、
「新、私もゲームするから
ちょっとつめて。
対戦しよ」
実は、私も新も相当なゲーマー。
昔から引きこもりの私たちは
いつもゲームしてるの。
まあ、新は私に勝ったこ
とないんだけど。
「よっしゃ、
今日こそ久遠に
勝ってやるわ」
急いで着替えて、
ゲームを選んだ。
お、
Switchあんじゃん!
「新!これやろ、これ!」
「お!いいな!
これ、俺マジ得意だからな」
得意げに笑ってるけど、
後で泣くことになっても
知らないからね。
「言ってろ」
私が負けるわけないじゃん。