R Y U S E I
「おいお前ら静かにしろ。
これは決定事項だ。
俺の言うことには誰も
文句は言わせねえ。
おい、お前自己紹介しろ」
そう言うと総長様は私を
顎でこっちに来いと命令しやがった。
チッ
ここじゃなけりゃ、
絶対キレてたよ私。
「不本意ですが、姫になりました
シオンといいます。
不満を感じている方もいるかも
知れませんが、守ってくれようだなんて
思ってくれなくて結構です。
例え拉致られても、
その時は切り捨てて貰っていいです。
まあ、一応よろしくお願いします」
下っ端くんたちは目を見開いて
固まっている。
でも、私は本当に守ってもらうこと
なんて求めていない。
拉致られた時だって自分で
対処できるし、か弱く育ってきた
訳でもない。
幹部の皆も結菜も結構驚いていた。
新を除いてだけど。
「じゃあいくぞ」
だけど、総長様はすぐに真顔に
戻って幹部室に向かった。
皆もその後について行く。