R Y U S E I
しばらくして事態は収まったみたい。
総長と幹部の皆が戻ってきた。
「っ、
光成っ!!皆!!
ねえ大丈夫?」
すぐに結菜は皆の元に駆け寄った。
「ああ、大丈夫だ。
心配してくれてありがとな」
「ゆい!俺達すんごい
強いんだからぜーんぜん平気だよ!」
「そうだ!なんてったって
全国No.1だからな!!」
「くくっ…、
俺達を心配するなんて
ゆいは本当に面白いな」
皆は結菜に心配されたことが
嬉しくて仕方が無いらしい。
「っ、心配なんて…!
でも、よかった。
皆は本当に強いんだね」
とびきりの笑顔を向けた結菜に
雷神の皆は赤面する。
なんなんだろう、この茶番。
考え直してみれば可笑しいと
思わない?
何でこんなことになったかなんて、
考えないのかなこいつらは。
こんなに簡単に倉庫の中まで
攻められてしまうとか雷神の
セキュリティはどうなってるんだろう。
少なくとも結菜が来るまでは
まだマシだったはずだけど。
結菜にうつつを抜かしている
場合ではないはずなのに。
その事で結菜に危険が
及んでいることに気づきもしないなんて。