叶わぬ恋に終止符を

あたりまえ

私はごく普通の女子...のはずだった。
学校へ登校中...桜が風に吹かれていた。ひらひらと落ちる桜の花を見て少し胸がきゅっとなる。
落ちた桜の花は人々に踏まれ、雨風に吹かれながら一生を終わるのだ。
そう、桜の花びらたちも生きているのだから。
ねぇ...あなた....【生きているもの】を大切にすることが出来ますか？植物や動物、それに...【人間】
ある人は友達がいない、クラスでも一人ぼっち...そうなるといじめが起きる
ある人は体が不自由だ、当たり前にしていることが出来ない、そうなるといじめが起きる
ある人は思い切って告白をし、振られてしまった、そうなるとクラスで話題になりいじめが起きる。
勿論、必ず起きるとはいえない、この世の中悪い人だけではない。

私はいじめられるのが怖い、私は友達がいなくなるのが怖い、だから私は友達作りに勉強に...そして告白に、全て...終止符を打つことを放棄した。
放棄しようと思っていた。中途半端で終わらせようと考えたのだ

今日も遅くまでゲームをしていた。「起きなさい！学校遅刻するわよ！」母の声が響き渡る、こうして1日が始まるのだ。
私は弁当を持ちすぐに支度して家を出る。
学校へ行く道中...誰にも会わない...学校に着く、
「おはよう」という声もない。「一緒にご飯食べよ」も、「一緒に帰ろ」もだ...
クラスでは浮いている方だ。授業は毎日寝る...つまり【放棄】だ
こんなことになるなんて...前の私には考えもしなかったのだ。
帰りの道中...学校の近くで...私はとぼとぼ歩いていた。
「おまえ最近元気ない気がするんだけど、なにかあったのか？」
...私の心配をしてくれる唯一の友達だ...
「ええ？何も無いよ？私のこと心配してくれるの？」
何を言っているのだろう...私はこう思いながら話した。優しさが欲しかったのだ...1度でいいから...人の暖かさを...その温もりを...
「あたり前だろ」
その声を聞いて...1日が終わったのだ。