淡雪
後書き~という名のウラバナシ~
 あれれ? 何でこんな話になったんでしょう( ̄▽ ̄)。

 これはいい加減ネタ切れだよな~と思ってたときに、対談方と蔵宿師を使おうと思いついたもので。
 だったら借金絡みのごたごたがあって、うっかり取り立て先の娘さんと恋に落ちる、というのが大筋だったんじゃないかな。

 でもこれまた書き進めていくうちに、恒例の裏道左近が顔を出しまして。
 『この二人が上手くいくのだろう』と読める二人はなるたけ外したくなる。

 そこですでに娘のほうには許嫁がいることにするも、何故か娘さんはぐいぐい来るんですよ。
 なので障害その二、花魁投入。
 強烈なライバルが現れたわけですけども、それでもそれでも娘さんは立ち向かう(T▽T)。

 で、障害その三、男の心は動きません、と。
 これはもうどうしようもないわけで。

 そうすると壊れちゃった。
 途中で結ばれるかも、と気分を挙げられたから余計でしょうね。

 傍目には強制でも、上記の障害全てクリアして好きになった男に嫁げる可能性が、かなりの高角度であったわけですから。
 それが脆くも崩れ、しかも崩したのが許嫁(の親)ってのが大きかったのかもしれません。

 これ、初めは黒坂のほうが惹かれる予定じゃなかったかな。
 どこにもそんな名残ないけど( ̄▽ ̄)。

 名残がないといえば、話を作るそもそものきっかけである『対談方』も大して名残ない。
 ちなみに『対談方』の別名が『蔵宿師』という説もあり、この話とは反対に、武家のほうにつくのが『対談方』という説もある。
 まぁとにかく借金に関する話し合いを力ずくで納めるのが対談方であり蔵宿師である、と。

 しかし初めは単なる対談方と武家娘の恋物語のはずが(え?)、あれよあれよとサスペンスちっくに。
 揚羽は初め、殺してしまうつもりでした。
 んでも死体が見つかったら、いくらこの時代でも、ちょっと大事になるし。

 町人レベルのほうがきっちり捜査されそう。
 武家になったら、いろいろ大人の事情が絡んで、内々で処理とかされそうだけど。

 てことで揚羽は命拾い。
 奈緒は武家であるがために殺されたとも言えますね。
 武家は体面重視ですから。
 奈緒を斬ったのも、伊田家が良きように処理したのだと思います。

 そして奈緒は命懸けで好きな男を幸せにしたのかもしれませんね。
 (……と今書いて思った)
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