いつか 君が透明になっても。
温もりを知らない
ーーーーー
ーーー
ーー 中学3年の冬〜


「咲〜!アタシ今日も帰らないから1人で夕食済ませてね」

1階からお母さんの声が聞こえる。

まあ、無視。

もう一緒に夕食を食べたのいつだろうか。
最後に何を食べかも覚えていない。

お母さんは家を空けるそうなので
聖〈コウキ〉にメールを送る。


《家 誰もいない。》

たった一文だけ
でもコウキにはこれで伝わる。







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