先輩、大好きです。
隅っこにチョンと座り、裕翔先輩と優奈先輩をみる。
どこから見てもお似合いだ。
まさに美男美女カップルだ。
…ていうか、この卵焼き美味しい!
さすが母さん!
…ん?
携帯鳴ってる?
あれ?
私じゃない、あ、優奈先輩だ。
「ちょっとまってて」と裕翔先輩に言うとササッと言ってしまった。
裕翔先輩、可哀想…なんて思っていると、何故か裕翔先輩はこっちに来た。
「またあいつだ、金沢。
優奈、あいつの事が好きなんか?」
好きのあまり、相手の気持ちが分からなくなることはあるだろう。
私はね、裕翔先輩、あなたの気持ちが分からない。
「金沢先輩、またですか。
んー、私は優奈先輩は裕翔先輩の事が好きだと思いますよ。
じゃなきゃ一緒にご飯なんて食べないですもん。」
こんな事言うつもりはなかった。
一言、「そうですよ、優奈先輩は金沢先輩が好きなんです」ってゆえば良かった。