恋唄
◇翔ちゃん
小さい頃から
ず―と隣に住んでいた
野木 翔。
ウチは翔ちゃんって
呼んでいた。
翔ちゃんは優しくて、
面白くて…
ウチの大好きな人
だった。
ウチの家族は母さんだけ。
お父さんは
1歳の時に離婚してた…
6歳の時にママが
ガンで亡くなった。
毎日…泣いてたウチに
翔ちゃんは聞いた。
「憂香何で泣いとるん?」
「だってママが……。」
「…………ちょっと来い!!」
いきなり引っ張って
連れていかれた翔ちゃんの家。
翔ちゃんは、
こっちを向いた。
「俺さあ…ピアノ苦手なんや。
」
「……ウん。」
「これな…。カノンいうて。むっちゃ難しい曲やねん。」
「…弾けるの?」
「弾けんよ。」
「何やねん………。
弾けんのんや」
「俺頑張って弾けるようになる」
「だから憂香…頑張ろうや。
母ちゃん居なくなってもさ…
俺ついとくし。」
「………うん。」
「お前の為に弾くわ。」
ず―と隣に住んでいた
野木 翔。
ウチは翔ちゃんって
呼んでいた。
翔ちゃんは優しくて、
面白くて…
ウチの大好きな人
だった。
ウチの家族は母さんだけ。
お父さんは
1歳の時に離婚してた…
6歳の時にママが
ガンで亡くなった。
毎日…泣いてたウチに
翔ちゃんは聞いた。
「憂香何で泣いとるん?」
「だってママが……。」
「…………ちょっと来い!!」
いきなり引っ張って
連れていかれた翔ちゃんの家。
翔ちゃんは、
こっちを向いた。
「俺さあ…ピアノ苦手なんや。
」
「……ウん。」
「これな…。カノンいうて。むっちゃ難しい曲やねん。」
「…弾けるの?」
「弾けんよ。」
「何やねん………。
弾けんのんや」
「俺頑張って弾けるようになる」
「だから憂香…頑張ろうや。
母ちゃん居なくなってもさ…
俺ついとくし。」
「………うん。」
「お前の為に弾くわ。」