3年後、あの約束の続き
その後の営業部とのミーティングも無事に終わって、いよいよ山形さん‐什器のレンタル会社 との打ち合わせを向かえた。
今日は金曜日。1週間準備をして再来週の月曜日がもう搬入だ。


打ち合わせは昼の1時半から。
章は朝から会社に居らず、駅で待ち合わせることになった。
1時15分過ぎに到着し、渋谷の改札前でぼんやりと章を待っている。
昨日の悪夢で疲れが取れないためか、少し立つのが怠い。

壁にもたれかかって、はあっとため息をついた。
すると目の前に章が現れる。


「お待たせしました。大丈夫?顔色悪いよ?」

「えぇ、大丈夫です。行きましょうか」
そしていつもの道を歩き始める。


今日は少し暑いぐらい暖かい。
章は既にスーツの上着を脱いでいる。

私は半袖のシャツの上に、薄手のジャケットを着ているが、ジャケットは要らないぐらい暑い。
それでも‐ジャケットは脱ぎたくない。

「暑くない?」と案の定章に聞かれるが、「大丈夫です」としか答えられない。

私は夏でも七分袖か、せいぜい五分袖の服しか着ない。
半袖になるのには、少し抵抗がある。
‐特に章の前だと余計に。
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