3年後、あの約束の続き
私がはっきりと目を覚ましたのは、次の日の朝だった。
私は章が居たと言って暴れ狂っていたけれど、誰も信じてくれなかったのだ。
そもそも章が来ることは誰にも言っておらず、当日のサプライズだった。
信じてくれる筈はない。
「俺は夕方頃に帰された。何か偉そうな奴に今日は帰れと言われて・・・
次の日に病院へ行くと、忽然と居なくなってた」
そう、私達は・・・忽然と姿を消した。
『過去を捨てるため』に。
「本当に、全部捨ててしまえたらいいのに・・・」
この傷も、火傷の跡も、章への思いも・・・
それは全部『なかったことに』はできない証拠だ。
章はゆっくりと抱き締める手をほどいた。
「何があったか、話して欲しい」
そして私は、ゆっくりと話しはじめる。
「どこから話そうか・・・『あの日』までのこと」
ゆっくりと、私は記憶の扉を開く。
‐封印されていた、記憶の扉を。
私は章が居たと言って暴れ狂っていたけれど、誰も信じてくれなかったのだ。
そもそも章が来ることは誰にも言っておらず、当日のサプライズだった。
信じてくれる筈はない。
「俺は夕方頃に帰された。何か偉そうな奴に今日は帰れと言われて・・・
次の日に病院へ行くと、忽然と居なくなってた」
そう、私達は・・・忽然と姿を消した。
『過去を捨てるため』に。
「本当に、全部捨ててしまえたらいいのに・・・」
この傷も、火傷の跡も、章への思いも・・・
それは全部『なかったことに』はできない証拠だ。
章はゆっくりと抱き締める手をほどいた。
「何があったか、話して欲しい」
そして私は、ゆっくりと話しはじめる。
「どこから話そうか・・・『あの日』までのこと」
ゆっくりと、私は記憶の扉を開く。
‐封印されていた、記憶の扉を。