3年後、あの約束の続き
それから意識不明のまま、私は病院に搬送された。

古い家はあっという間に燃え広がり、焼け落ちた家の欠片で何ヵ所も火傷を負った。


章が話し出す。
「あの日、バスの中から煙が上がるのが見えて・・・『まさか』って。
ダッシュで見に行くと、やっぱり君の家だった。隣にも燃え広がる勢いだった・・・」

「そう、結局全焼したの」
燃えて何もかもがなくなった。



「近くにいた人に、搬送された病院を聞いてダッシュで向かったんだ。
丁度君の処置が終わったところだった」

そのまま私の親の到着を待っていたが・・・何故か返されてしまったんだと言う。

おそらくあの一族の誰かか、弁護士か。


「あの時、お父さんとお母さんは東京のデパートに居たんだ。
あまりのショックにお母さんが倒れちゃって、体を強く打ち付けて・・・お母さんも東京の病院に搬送されたの。
それでお父さんの到着が遅れた」
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