3年後、あの約束の続き
そうと決めてからは早かった。

「丁度春休みに入ってすぐだったから、すぐに手続きをしてブラジルに渡ったの」

事件をマスコミが嗅ぎ付ける可能性があった為、ほとぼりが覚めるまで海外に逃がされた。

ブラジルだったのは『日系人や在住人』が多く、『英語が公用語ではない』場所だからだ。
あの人の、遠縁を頼っての結果でもある。


「さすがに『帰国子女』のレッテルを貼られるからには英語力が問われるでしょ?
最初からほとぼりが冷めた数年で帰国する予定だったから、英語を使わないところが都合が良かった」

とは言えブラジルの転校先はインターだったから、そこそこの英語力は問われたのだが。

まぁ転校先は日本人が多く、そこまで言葉に不自由しない環境ではあったのが幸いした。
そしてお手伝いさんからポルトガル語を学び、ある程度のポルトガル語が習得できた。


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