3年後、あの約束の続き
しばらく眠っていたらしく、目が覚めると章の膝で寝ていた。

顔を上げると、章は片手で携帯を触っていた。
章の顔が携帯の光に照らされている。
部屋は真っ暗だ。

動いた私に気付いて、下を向く。


「目覚めたかい?おじや食べられる?」
コクリと頷くと、章がベッドから出て行った。

とりあえず目の前にあった電気スタンドに灯りをつける。
ふと気付いた。さっきまで着ていなかった長袖のシャツを着ている。

あれ・・・?と思うと、ミルパンと食器を持って章が部屋に戻ってきた。
静かにサイドテーブルに置くと、2人分お椀によそった。

「食べよっか」
2人でベッドに並んで腰掛けて食べる。
少し変な光景。

一口食べたおじやからは、なつかしい味がした。

「なんか、なつかしい味がする」

「そ、君のお母さんに教えてもらったやつ。昔姉ちゃんが熱出した時に教えてもらった」

そういえばそんなことがあったなと、ふと思い出していた。
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