3年後、あの約束の続き
「じゃぁ翔太、またね。おじさんもまた」

章が2人に手を振って、私達は家を後にした。

玄関を出ると既に太陽は沈んでいて、街灯に照らされた道を歩いていく。


「あのね、おねぇちゃんも、章君もだけど」
お母さんが声のトーンを少し下げて、話し出す。

「一応、周辺には警戒しておいてね。章君が目撃者だったってことだと、多分大丈夫だと思うけど・・・」

そう。私達の約束『事件や過去を口外しない』
目撃者だったとは言え、章は知ってしまった。


章はお母さんに微笑んで
「俺がえみを守りますよ。大丈夫です」
と強い口調で言い切る。

お母さんはそれを聞いて、少し涙を浮かべた。
「なるべく私達も守るからね。おねぇちゃんには、本当に幸せになってもらいたいの」

そして私と章を、ゆっくりと抱きしめた
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