3年後、あの約束の続き
「まぁエスカレートしないうちに、がいいんじゃないの?」
私がそう言った所で、ポツ、ポツと雨が降りだした。

幸い駅のすぐそこに居たので、あわてて駅に駆け込む。被害はまだ少ない。

駅に駆け込んだ所で、ザーと一気に雨が降りだした。
夕立ちを超えたゲリラ豪雨の域の雨だ。
ギリギリセーフ。


「雨降ってきたしさっさと帰りましょうか。田野畑さんそっちの私鉄口でしょ?」

「あっ、でも・・・今日はその彼と待ち合わせなんです、反対の東口なんですが…て居ました行ってきますお疲れ様でした!」

挨拶もそこそこに、田野畑さんは駅の反対側目掛けて駆け足で去っていく。


「・・・章、どう思う?」

「うーん、何か・・・釈然としないって言葉が似合うよね」
確かに。

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