3年後、あの約束の続き
歓迎会は夜10時を回って解散になった。
駅では各方向に別れる。
私と橋本は池袋を経由するので、山手線外回り組だ。
「瀬崎さんはどちらですか?」
橋本が聞く。
「新宿です。そこから丸ノ内線か・・・歩いても帰れる距離ですが」
「じゃぁ方向一緒ですね。いいとこ住んでいますねぇ」
橋本は好んで実家暮らしだろうと突っ込みたくなる。
平日の夜10時の山手線は、座れはしないものの人はさほど居ない。
「渡辺さん、ひょっとして実家?」
章が何気に話しかける。
「さすがに入間からだと遠いです。通えなくはないですが。練馬あたりですよ」
「もうちょっと通いやすいとこ住めよって言いたくなるけど『西武線がいいんです!』だってさ」
「実家暮らしの橋本に言われたくない」
「俺は埼玉から離れられないんだよ。お前だって西武線から離れられないから同類だ」
「何か府に落ちない・・・」
章がくすっと笑って私を見ている。
駅では各方向に別れる。
私と橋本は池袋を経由するので、山手線外回り組だ。
「瀬崎さんはどちらですか?」
橋本が聞く。
「新宿です。そこから丸ノ内線か・・・歩いても帰れる距離ですが」
「じゃぁ方向一緒ですね。いいとこ住んでいますねぇ」
橋本は好んで実家暮らしだろうと突っ込みたくなる。
平日の夜10時の山手線は、座れはしないものの人はさほど居ない。
「渡辺さん、ひょっとして実家?」
章が何気に話しかける。
「さすがに入間からだと遠いです。通えなくはないですが。練馬あたりですよ」
「もうちょっと通いやすいとこ住めよって言いたくなるけど『西武線がいいんです!』だってさ」
「実家暮らしの橋本に言われたくない」
「俺は埼玉から離れられないんだよ。お前だって西武線から離れられないから同類だ」
「何か府に落ちない・・・」
章がくすっと笑って私を見ている。