3年後、あの約束の続き
結局その日は、外に何も出掛けずに過ごした。

章からは、2人と別れてすぐに連絡がきた。
田野畑さんに色々きいたところ、やっぱり昨日は散々ゴネられたんだと。
「実は知り合いが取引をしたがっているんだ。部の子とか紹介してくれない?」
と持ちかけていたこともわかった。

‐そして駅で、あの人が私達を見ていたことも。



そのことを志木さんに伝えると、うちの清水部長に便宜を図ってくれるよう交渉してくれた。
そして明日から、アウトレット店か倉庫で仕事することになった。

どっちにしろ原田さんが抜けることが多くなったので、アウトレット店の人手が足りない。
それにただのオフィスビルの本社より、こっちの卸のビルの方が監視の目は厳しい。
定期的に警備員が巡回しているし、至るところに防災センターにつながる内線がある。

言っちゃ悪いがスガさん達はストーカー対策に慣れているというのも安心できる点だ。


とりあえず何をするわけでもなくダラダラと過ごして1日が終わった。
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