3年後、あの約束の続き

「おはようございま…って、まなちゃん!?」

アウトレット店に原田さんが出勤してきた。
開店準備でモップを持って掃除をする私を見て、物凄くびっくりしている。


今日はワンピースに合わせて、いつもより薄いメイクにフラットタイプのパンプスを合わせてきた。
(パンプスは勿論早苗お姉ちゃんのものだ)
そもそもメイク道具をほとんど持ってきていないから、薄くなるのは仕方ないのだが。

私は掃除する手を止めて、原田さんに少し微笑む。

「原田さん、どうですか?」

「いいんじゃない?…て、色々聞きたいんだけど?!」

清水部長からの連絡では、原田さんには『私のストーカーが再犯の可能性が出てきたから、一時的に本社から逃がす』ということだけ話したらしい。


「まぁ部長から聞いている通りです。さっき警備室にスガさんと話してきました。見回り強化してくれるそうです」
< 209 / 289 >

この作品をシェア

pagetop