3年後、あの約束の続き
バスは渋滞もなく、リスボン空港へと到着する。
今回のルートは一度パリで乗り継ぎをして、羽田空港へと向かうパターンだ。
『ヨーロッパはLCCが発達している』と言っていた通り、私は何度もこの空港から海外へと飛び立った。
でも、今日がこれで最後。

迷うことなく航空会社のチェックインカウンターに行き、チェックインをして保安検査へと向かう。
もうこれも手慣れた作業だ。
難なくパリ行きの便に搭乗し、特に問題もなくパリのシャルル・ド・ゴール空港へと到着した。
時間はまだ20時にもなっていない。
そのまま3時間のトランジットを経て、深夜便に乗る予定だ。

まだ時間があるので、せっかくなので近くにあったカフェに入る。
Wi-Fiをセットして『パリに到着した』と章にメッセージを送る。

『お疲れ様、順調?』
『うん、特に問題なし』
『到着は19時ぐらいだっけ?』
『そう、23時に出るのに19時に到着って変な気分』
『時差ボケは仕方ない、残り頑張ってね』

OKのスタンプを送って、私は次のターミナルへと向かった。
この空港は非常に広く、ターミナル間の移動はシャトルだ。
もう一度電光掲示板でターミナルと搭乗ゲートを確認し、シャトルバスへと乗り込んだ。
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