3年後、あの約束の続き
「何か『ギフトセット』作ってもらえませんか?50ぐらい同じもので。
今週から雑貨のコーナーで作ってみたんですが、平日なのに完売しまして・・・かなり行けそうだと思うのですが・・・」
そう言って売上結果をみせてくれた。

確かに、単価3000円のギフトセットが平日なのに10個以上も売れている。

橋本が携帯を片手に、数字を打ち始める。


「えぇーっと、単価3000円ぐらいだと・・・・」

無言で電卓を叩いている。

「んと、去年物の鍋敷きとキッチンクロスの3枚セットと・・・カトラリーセットなら行けますね」

これとこれとこれ、と言って携帯の画面を見せている。

恐らく・・・ゴールデンウィークのセールで買い叩く予定だったものだ。
(ちなみにあのセールは在庫処分を兼ねていて、新品でも型落ちは半値ほどになる)

「あぁ、いいですね。これは」
大槻さんの反応は好感触だ。

「えぇ是非ともお願いします!」
橋本が猛烈にプッシュしている。

・・・彼の気持ちを代弁するとこうだろうか。
(ゴールデンウィークのセールまでに在庫を処分できる!やったー!)
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