3年後、あの約束の続き
「はい、それまでに案を出しておきますのでよろしくお願いします」

「じゃあ、タクシー呼んできますね。梱包したものも運びますので、1階でお待ちください」
そう言って1階の受付の横に案内された。

椅子に腰掛けて、章とタクシーの到着を待つ。


「展示会、どんなの考えている?」
何気なく章が聞く。

「うーん・・・去年よりも、少しだけ無機質な感じかな、と。
 生活感溢れた感じではない、ような感じにしたいんですよね」

「なるほど」
そう言って章も考え始めた。

「あと2週間か、俺も考えとくからね」

そう言ったところで「タクシー到着しましたよ」と声をかけられる。

「じゃ、行きましょうか」
そう言って立ち上がる。
既にトルソーとハンガーラックは既にスタッフがタクシーに運んでいた。
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