3年後、あの約束の続き
「橋本・・・あのね。私、いくら好きな人ができても、誰とも付き合えない。
だから・・・人を好きになりたくない」

「はぁ?どういうことだ?」
橋本が私の肩を掴んでゆする。

「確かに、『昔オトコからひどい目にあった』とは言ってたよな?」
これは原田さんも知っている。

「だから俺は、心を許してもらえ…」

「違う、橋本」

1度深呼吸をして、続ける。


「心がいくら許せても・・・私は男の人と『寝ること』ができない」


「どういうことだ?だから俺は信頼され…」

「違うんだ、橋本」

覚悟を決めて、真っ直ぐ橋本を見た。


「私は『精神的理由』じゃない。
『身体的な理由』で、男と寝ることができない」


橋本の目の色が変わった。
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