3年後、あの約束の続き
しかし予想よりも、私と章は早くに離れることになった。


中学1年が終わろうとしている時、章と早苗お姉ちゃんが揃って家に来た。
早苗お姉ちゃんは、久しぶりに家に来る。
(学校ではよく会っていたけれど)


そして、早苗お姉ちゃんがゆっくりと切り出す。


「私達、4月からノルウェーの学校に通うことになった」

ノルウェー?!みんな驚く。

「お父さんがノルウェーの大学で本格的に研究することになって、私達もついて行くことになったの」


私も両親も、ただ驚くばかりだった。


早苗お姉ちゃんは泣きながら
「今までありがとう。私はみんなのこと・・・家族のように思っているから」
そう言って、同じく泣いている私を抱きしめた。

お母さんも、そっと早苗お姉ちゃんを抱きしめる。

「日本に帰ってきたらいつでも・・・うちにいらっしゃい。あなたち2人が来てくれると、私も嬉しいの」

あの日‐ばあば様の告別式の日と一緒の言葉を言った。


ますます早苗お姉ちゃんは泣いてしまい、その日はずっと2人で泣いていた。



別れのカウントダウンが、始まったのだ。
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